｢転職って誰に相談したらいいの？」

｢転職って誰に相談したらいいの？」

｢転職の相談をしてはいけない人は分かるよ。転職をしたことがない人、過去に転職をして失敗した人、自分が転職をできない人。この３種類に当てはまる人には転職の相談をしてはダメよ。」

｢なるほど！」

｢そして、転職市場であなたに商品価値があれば、人材エージェントに相談する価値はあるよ。思わぬ求人を紹介してくれるが彼らの唯一の価値だからね。でも、あなたに転職市場での商品価値がなければ、あなたに求人の紹介と説明をする時間が無駄になるから、“ご希望に沿う求人が今はありません”と後日素っ気ない連絡が来るだけよ。」

「そうなのか…」

｢転職って誰に相談したらいいの？」のTVCMで知られている、転職支援サービス企業のエピソードを１つ書いておく。

10年ぐらい前の筆者の近しい人物の実体験だ。

転職をする気になって、全く馴染みは無いけれど超有名なエージェントにお願いしてみるのもいいのかなと、好奇心もあって何故かその時に登録をしてみたそうだ。

その人物は、当時42歳である領域プロフェッショナル人材で、社歴も６社を数えていた。

後日面談に呼ばれて会議室で待っていたら、ちょっとイキった30代のお兄さんコンサルタントが出てきて、開口「あ～、社数が多いので全て聞いていたら日が暮れてしまうので、要約してご経験を教えてください。あと今後の希望もお願いします。でも、次7社目ですよね。もう転職失敗できないですよね」と、たいへん失礼な態度を取られたそうだ。

その人物の業界には疎そうなのに虚勢を張っているところが何とも可愛らしくなり、クレームをする気にもならず、ニコニコと笑顔で手短に話をして、面談時間は30分弱で終了となったそうだ。

すっかりその超有名エージェントのことを忘れて3ヶ月が経過した頃、「転職活動はどうでしょうか？」と、面談をしてくれたお兄さんコンサルタントから突然メールがあったそうだ。

当然、求人の紹介など全くない。

「馴染みのエージェントさんからの紹介で２社最終面接まで進んでいます」と、活動状況を返信をしたら、「え～ショック！」と即レスが返ってきたそうだ。

超有名人材企業でもそんなレベルだったと昔の笑い話になっている。

まあ、ちょっとイキった30代のお兄さんコンサルタントには、その人物の某業界での市場価値が全く分からなかったので、高い紹介フィーを稼ぎ損ねたということ。

"転職に悩む人たちに優しく語りかけるシュールな展開"のTVCMを見るたびに可笑しくなるぞ。

リクルート！