就活市場において「優秀な学生」 は、社会に出て「優秀な人材」とはならない。
就活市場において「優秀な学生でない」と思う皆さん、まずはご安心を。
新卒の就活に成功しても失敗しても(基準はご自身の判断による)、将来の職業人生に思いのほか大きく影響を及ぼさないので、その点もご安心を。
そもそも、新卒の就職は、世界、日本、業界の景気によって就職難易度が大きく変わってくるので、 就活生の力が及ばないところだ。
ご自身の能力とはあまり関係ない。
景気がいいところで就職活動すれば、売り手市場で楽な思いができるだろうし、不景気ならばその反対となる。
企業の採用間口の開閉の問題だ。
売り手市場で大手に入社できてラッキー、氷河期で中小にしか入れずアンラッキーなのか。
但し、最初が楽なら、後から苦しくなるのが世の常。
行きはよいよい帰りは恐い。
筆者より数歳年上のバブル入社世代を見れば、彼ら(敢えて男だけを指す表現にさせて頂く)の現在の姿は忍びない方が多い。
また、「氷河期だったので、就活に失敗して....今はこんな会社で.....云々 」と自分のキャリアを恨み節で振り返る人物にも出会う。
就活を一生引きずっていろ、と思う。
残念ながら、新卒での就活の出来栄えは、その後の長い仕事人生の中では大きな問題とはならないことを、人生のどこかで気づくべきだった。
就活がままならないと、その後の人生設計全体に影響を与えるという考えは早く捨てるべきだ。
両親や恩師や先輩達、周りの圧は感じると思うが。
新卒を扱う人材会社は、就活生のこの心理状態をうまく利用して煽りたい。
「就活に失敗すると後々の人生に響きますよ」、と。
さて、話は戻って 就活市場において 「優秀な学生でない」とないと考える就活生は、どのような戦略を取ればいいのだろうか。
筆者は、「正社員」でまずは社会にエントリーという戦略を考えたが、現在の就活生なら当時の筆者より頭がいいはずなので、いろいろと作戦は考えられるだろう。
幻冬舎の見城徹さんが二十代の頃、憧れていた石原慎太郎さんと仕事をしたいと思った時、『太陽の季節』と『処刑の部屋』を全文丸暗記した。
そして初対面の時、ご本人の前で暗唱してみせ、その結果仕事を勝ち取ったという。
志望する会社の会社案内や、Webや掲載雑誌の内容を全て暗記して見せる、そのくらいの熱量というか気概は見せるべきだ。
社長の言葉でも雑誌に掲載されていたら、丸暗記をし、ご本人の前で暗唱を披露したら、その社長は悪い気はしないと思う。
「ワークライフバランスなんぞクソだ!」ぐらい言い放って、入社したら早く戦力になりたいので、最初の1年は日曜日以外の休みは取らない宣言をしてもいいと思う。
断っておくが、筆者は、別に働き方改革に反対しているわけでない。
むしろ賛成だ。
ただ、無暗にワークライフバランスを主張し実行したところで、仕事ができる人、先行している人に一生追いつくわけがない。
兎がさぼっているときに、亀は必死にその距離を詰める努力をしなければならない。
入社後、2、3年先輩を半年から1年で追い抜こうという気概は必要だ。
ブラックぽい企業なら内定を勝ち取れるだろうし、 「優秀な学生」と競合する可能性は少ない。
多くの並みの 「優秀な学生」は、「安定志向」だろう。
社会に出てあっという間に仕事を覚えて、小さい会社や人材の回転率の速い会社なら、すぐに主任やマネージャーの肩書を貰える。
大学の同窓会に出席したら、名刺の肩書きを自慢できるだろう。
余談となるが、筆者は小中高大学の全ての同窓会や卒業後の集まりに、一切参加したとこがない。
ただ単に自分の過去に興味がないのと、めんどくさいからだ。
きっと同窓会は、自分と同窓生が社会のどの位置にいるかの確認作業の場なのだろう。
自分と他人を比べる作業は、時間のムダだ。
(つづく)
就活もこの表紙の如くギラギラだ!