「就活生の格好が皆同じで気持ち悪い」云々という投稿を見たことがある。
リクルートスーツ、靴、カバン、髪型、お化粧まで皆同じだと。
真面目に就職活動している学生には、大きなお世話だといったところだ。
毎朝オフィス街近くの駅で見かける会社員も、皆似たような格好だ。
ビジネススーツが仕事着、作業着だから当たり前だ。
毎朝オフィス街に、ドサ回りの演歌歌手のような派手なスーツ姿があったらおかしい。
就活生だけがなぜ責められる?
リクルート姿の就活生を、キモイだロボットだのクローン・トルーパーだのほんと喧しい。
就活生は、騒いでいるのは2種類の人間だと思っていればいい。
まともに就職活動すらできないスペックの学生か、仕事がつまらないと日々過ごしている社会人だ。
ガン無視が基本だ。
前者は就活のライバルにならないので、ありがたい存在だ。
視界に入れてはいけない。
筆者も当時は、「まともに就活すらできないスペック」だった。
当然、 真っ当な 就活生の視界に入るわけもない。
筆者は社会に出るために、逆に真っ当な就活生の見た目を参考にさせてもらった。
皆と同じ格好を真似して恩恵を受けたのは、筆者のほうだった。
後者の仕事がつまらない社会人は、これからの仕事人生で大量にお会いできる。
それこそ、クローン・トルーパーか量産型ザクか。
いづれにしても、やられキャラだ。
このやられキャラは社会人になってから身近でじっくり観察すればいいので、就活中は気にしなくていい。
就活生にとって直近の問題では、 彼ら彼女らが採用担当で面接官となっている場合があることだ。
なおさら就活生らしい格好が無難となる。
見た目から分かりやすい個性なんぞ出したものなら、秒殺で彼ら彼女らの餌食(つまり不採用か)になってしまう。
やられキャラは、「もっとやられキャラ」を手ぐすねして待っているのだ。
没個性だなんだ煩い連中に惑わされてはいけない。
就活生は就職活動にまい進して欲しい。
社会に出て仕事を得るということは、とても素晴らしいことだ。
目的は仕事を得ることで、リクルートスーツを着こなすことは手段の一つに過ぎないことを忘れてはいけない。
そういえば、松任谷由美の「月曜日のロボット」という歌は、月曜朝の女性会社員(所謂OL)の心境を歌ったものだと思い出した。
月曜朝、駅の通勤風景をイメージしたものだったと思う。
もう30年近くも昔、バブル前夜の作品だ。
会社員は昔からロボット呼ばわりされているのだ。
業界によって基準は違うだろうけど、多少身なりを失敗しても、清潔であれば気にするなと言いたいところだ。
ありきたりの助言だけれども、身なりばかりに気を取られては、肝心の面接に集中できないと思うので。