令和の世になり、大企業のリストラは着々と進んでいるとのこと。
三井E&S
セブン&アイHD
キリン
日産
損保ジャパン
富士通
三菱UFJ銀行
じんばさんのブログを参考にさせて頂きました。
筆者は日本の大企業に勤務したことが無いからだと思うが、リストラや早期退職の報道に何か身につまされるような気持になったことがない。
新卒から大企業で一度も転職をしたことがない人が、40歳を超えて転職するのはたいへんだとは思う。
新卒の就職活動のスタートラインに立つことができなかった筆者は、大企業の内定を得ることができた就活生は、社会人のスタートラインで勝ち組にいると考える。
リクルートスーツや髪形を揶揄する人もいるが、就職活動とは、要は企業から内定を貰えばいいだけのイベントなので、就活生は外野の雑音など気にする必要はない。
大企業に対して就活ができる人は、その優位的な立場を存分に生かしたらいい。 freeterbutworkasafulltimeworker.hatenablog.com
但し、就職活動を仕事人生のピークにしてはいけない。
大企業に入社できれば安心と考えている人が筆者の想像以上に多いことは、筆者が社会人になってからずっと驚かされていることの一つである。
筆者はバブル崩壊直後に社会人になった。
90年代後半には既に「もう終身雇用は維持できない」と盛んに言われていた。
それから10年、2008年のリーマン・ショックの後も、「終身雇用は終わった」と口々に人は言っていた。
さらに10年以上の月日が経ち、経団連の中西会長やトヨタ自動車の社長が「終身雇用なんてもう守れない」と発言した。
ようやく2019年になり、終身雇用制度の亡霊が消えたようである。 freeterbutworkasafulltimeworker.hatenablog.com
人という生き物は、頑固というか都合のいい希望的観測の虜というか、変われない生き物だ。
なんとなんと20年以上も「終身雇用は終わった」と言い続けられているのは、頑なに終身雇用を信じている人が大勢いる証拠だ。
90年代生まれが2010年代に就職活動をしても、親から薦められた大企業への就職を目指す行動は頷ける。
ただその志望動機が、「安定しているから」という終身雇用の幻想を見るようなものであるのなら、先行きはちょっと心配だ。
就職活動がキャリアのピークになってしまう可能性を秘めている。
社会人になったら会社の肩書きを自分の実力と勘違いしないことはとても大切で、それは当たり前の事ではあるが、人はなかなか当たり前の事を行動にすることができない。
また、会社の成長を自分の成長と勘違いしないことも大切で、これはベンチャー志望の人材の落とし穴として存在している。
成長をしていない会社に在籍していても自分の成長は可能なのだから、いづれにしても会社と自分のキャリアは切り離して冷静に考える必要はある。
いや、会社と個人のキャリアを切り離すだけではもう不十分なのかもしれない。
これから先の時代、個人の人生のあらゆるイベントに対して、「会社に頼る」ことに違和感を感じる人だけが生き残れるのかもしれない。
その最たる例が飲み食いだと思う。
会社の経費を使えると聞いて、「普段自分では行けないお店ですから」と高い店を予約した部下もいた。
大企業から小さな組織に身を転じ、「取引先の接待が以前の会社よりショボくなった」と不満を言った中年男性もいた。
筆者はこのような人達に遭うたびに、飲み食いまでも会社頼みかと違和感を感じてきた。
経費で落とせるか否かで食べログの採点も変わるようなら笑える。
会社の経費で出入りしてきた飲食店に、退職後も自腹で同じ飲食店で同じように飲み食いできなければ、その人は会社に頼って生きてきた人だ。
これもリストラや早期退職のサラリーマンの悲劇と言われるのであろうか。