正社員フリーター × 複業のBLOG

出世を目指すのとは違う、自由に働く努力 それが正社員フリーター × 複業(副業)

拙著『積極的副業人材』 http://amazon.co.jp/dp/B08BNJP42X/ 出世を目指すのとは違う、自由に働く努力。それが正社員フリーター × 複業。誰でも、もっともっと自由に働ける。外資 × バックオフィスで自由な正社員を20代から実践。40代後半になって、働き方、転職、複業(副業)のアウトプットを始めたこの頃。働き方の流行には注意喚起もする。 Twitter @ISehaooooo

お馬鹿になる覚悟はあるのか!?

今年は仕事の縁があって、ベトナムのホーチミン市を三度も訪れた。
アジア各都市を訪ねるたびに、「東京は毎日眠っているような街」と、若いころの筆者はある外国人がエッセイにそう書いていたこと思い出す。
年齢を重ねて、それが強い印象になって蘇ってくる。

筆者にとって東京は生活をしている都市。
旅行者のような刺激を求めているわけでもないし、安心して毎晩眠りにつける街なら十分と、その外国人の指摘が若い頃の筆者にはピンとこなかった。
20代の頃の筆者の心は、今よりもずっと年寄りじみていたからだと思う。

ホーチミンの街を行きかうバイクの喧噪は凄まじい。
ものすごい台数のバイクが、車間を開けずにうねるように道路を疾走する。
車に同乗していた現地に詳しい日本人男性が、「谷川さん、この街全体が渋谷のスクランブル交差点のような感じでしょう。人ではなくバイクですけれど」と、ゲラゲラ笑っていた。
ホーチミン市は実に楽しく、人口が若い街だ。
筆者は歳を取り、「東京は毎日眠っているような街」の意味を理解してきている。
40歳を超えてからの筆者の心は、どんどん子供じみているからなのだろうか。
なんの自慢にもなりはしないけれども。

東京は大人のフリをし、眠っているようなつまらない街なのかもしれない。
人も同じで、大人のフリをしている人間はつまらない。
真に大人なら尊敬すべき人物なのだろうけれども、継続的な時間を要する「大人の真似」という努力もせず、その場しのぎの「大人のフリ」をする人物の退屈さには欠伸をしてしまう。

「馬鹿になれ。とことん馬鹿になれ」とはアントニオ猪木の名言だ。
中高年はこの言葉を馬鹿にして聞き流してはいけない。
人というものは年齢を重ねると、他人からお利口さんに思われたい生き物のようだけれども、ある一定の年齢に達したら馬鹿になって自己否定をする必要がある。
そうしないと、人としての伸びしろが無くなってしまう。

『50歳からの出直し大作戦』は、出口治明さんの名著のタイトル。
50歳という年齢は、まさに人生の ”Point of No Return” なのかもしれない。
50歳で出直しのスタートラインに立てない人は、受験がピーク、就職活動がピークのような人生設計のイメージだ。
人生もう1度ピークを作るには、馬鹿になり、過去の安いプライドを捨て去る努力をしなければならないだろう。
昔話ばかりをしている人は、出直しスタートラインにつくのは難しいだろう。
過去に生きている賞味期限切れのような人物の話は、本当につまらないものだ。
ご本人にとっては誇るべき履歴書や職務経歴書は、他人にはつまらない過去が書いてある紙だと理解している人はどれほどいるのだろうか?

ところで、大人で「馬鹿のフリ」をできる人は本当に頭のいいと思う。
対人ギャンブルにおいて自分の実力を隠し、相手に優越感を与えて油断を誘うハスラーのような人だ。
そのような人物に愛嬌がさらに加われば、余計な敵を作ることもない。
「お馬鹿のフリ」をしている大人ほど手強い人物はいないのだ。

大人の皆さん、お馬鹿のフリをする準備はできていますか?
その前に、過去に生きている皆さん、お馬鹿になる覚悟はありますか?

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