自称ベンチャーを含む小さな企業に入社するということは、創業社長が、「この会社は俺のものだからどう金を使うのかは俺の勝手じゃん。お前らベンチャーなんだから死ぬ気で働け!残業代出ないけれど。じゃ、オレ会食に行ってきます~♪」を受け入れることから成長が始まるのかもしれない。
河豚の季節になると思い出すエピソードがある。
「今夜は一人4万円の河豚を食べに行く」と嬉しそうに定時退社する創業社長がいた。
その社長は会食と称して経営者仲間と毎晩夜遊びをしていた。
その一方で、社員たちは残業代も払われず連日長時間労働を強いられていた。
それがベンチャーだと社長はうそぶき、社員たちは深いため息をついていた。
メンタルをやられて退職した社員もいた。
社員の一人はその社長への深い恨みを決して忘れず、退職して競合先となった。
今では虎視眈々と社長への復讐を誓っている。
これもまた(なんちゃって)ベンチャーでの成長というものなのだろうか。
人の遺恨は河豚の毒より怖いものだ。
本当の成長には、痛みよりも致死量に至るぐらいの毒が必要なのだろうなあ。
しかし、私にとっては河豚が3割減で不味くなるエピソードでいい迷惑なのだ。