正社員フリーター × 複業のBLOG

出世を目指すのとは違う、自由に働く努力 それが正社員フリーター × 複業(副業)

拙著『積極的副業人材』 http://amazon.co.jp/dp/B08BNJP42X/ 出世を目指すのとは違う、自由に働く努力。それが正社員フリーター × 複業。誰でも、もっともっと自由に働ける。外資 × バックオフィスで自由な正社員を20代から実践。40代後半になって、働き方、転職、複業(副業)のアウトプットを始めたこの頃。働き方の流行には注意喚起もする。 Twitter @ISehaooooo

仮装大賞の派手さもなく半歩先にも進めないけれどもこれでいいのだ

メットガラ( MET GALA) の季節となっていた。
「おじさん、もうちょっと服装に気を遣ったほうがいいですよ。」
おしゃれを自負する若者君に、こう指摘されている我が身ではある。
メットガラは、セレブ達のおしゃれ天下一武道会であり、アナ・ウィンターが主催者を務めていることもあり、年に1度はファッション界に眼が向く。
但し、ファッションに疎い筆者には、豪華な「金ちゃんの仮装大賞」としか見えないコスプレの競演と思うことも多少ある。
このパーティーは、メトロポリタン美術館のコスチューム部門の資金調達の場でもあり、その収益はなんと1,000万ドル以上。
一夜の仮装パーティーで、10億円以上のお金が集まるのだからビックリだ。

衣食足りて次に向かうのは、ファッションなのだろうか。
そういえば、日本の著名人を広告塔に、白い輪っかを数百円で売って、途上国の貧困救済に充てるというキャンペーンが昔あったことを思い出した。
白い輪っかのキャンペーンのようなものは、「愛は地球を救う」と理解していて、「愛は地球を救うという」名の番組では誰も救えないことも理解しているが、決してそれを口に出さないような人間だからこそ実現できるのだ。
寄付金が本当に届くか届かないか分からない貧困救済のモヤモヤ感よりも、人類の美の追求の為に貢献しまっせのほうが単純明快で、正直、気持ちよく金が出せると思う。
その昔、絵師のパトロンだった裕福な町人や商人の動機は、やはり単純であり、そして時世の流れに反抗的でもあっただろう。

同じファッション繋がりではあるが、NHK BSで「ヨウジ ヤマモト~時空を超える黒~」を観た。
山本耀司さんの衣服は一つも持ち合わせていない筆者ではあるが、ご尊顔の露出が多くない、カリスマのドキュメンタリーには興味がある。
2歩先ではなく、半歩先を行くことがアバンギャルドと仰せだったのが印象的だった。
山本耀司さんのぶっちぎり感のない独走。
怒ったり反抗しても、やや斜め後ろ目線でしっかり時流を捉える位置にいる。
全面降伏の素晴らしい意味で、アーティストとはなんと狡猾なことか。
「私はただの洋服屋」では断じてない。

人より前に前への独走は、タイム・スポーツなら無条件で大歓迎だし、ビジネスの世界でも羨望の的だ。
スーパーマンのような経営者が呟けば、御伽話を聴こうと人々は集まる。
多動力、圧倒的努力のような、「なんとか力」といったキーワードに憧れ、共感し、行動を真似しようとする。
半歩も前にも出れない凡人の筆者は、マーベルコミックのヒーローのような経営者の真似をすることはできないことを理解している。
真似しようと試したところで、自分は救われないし、地球も救われない。
詰まるところは、自分が続けられる状態を観察して、実践するのが一番だ。
地味で暗い作業なので、派手な経営者の追っかけ連中には続けられない。
続けるだけで勝算は十分ありだ。

明日は明日の風が勝手に吹く。
明後日の風は自分の力で少しは吹かせたい。
風で雲が切れ、富士山が頭を覗かせた。
新幹線の車窓から唯一無二の山を眺め、「これでいいのだ!」と言い切ってみた。
バカボンのパパのコスチュームは、ある意味アバンギャルドなのかなあ。
まあいい。
品川駅に着くまで眠ろう。

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