正社員フリーター × 複業のBLOG

出世を目指すのとは違う、自由に働く努力 それが正社員フリーター × 複業(副業)

拙著『積極的副業人材』 http://amazon.co.jp/dp/B08BNJP42X/ 出世を目指すのとは違う、自由に働く努力。それが正社員フリーター × 複業。誰でも、もっともっと自由に働ける。外資 × バックオフィスで自由な正社員を20代から実践。40代後半になって、働き方、転職、複業(副業)のアウトプットを始めたこの頃。働き方の流行には注意喚起もする。 Twitter @ISehaooooo

副業はどこから来たのか 副業は何者か 副業はどこへ行くのか ⑤

(④からの続き) 

freeterbutworkasafulltimeworker.hatenablog.com

20代の飲み代稼ぎのアルバイトの副業とは違い、40代以上には副業解禁は何やら心がざわつくものだろうか。
『これからは社外にも目を向け能力開発をして欲しい』、『副業で社内に新しい発想を取り込んで欲しい』と、企業側は副業解禁をアピールする。
わざわざ解禁の看板を掲げる企業は、今の時代にマッチした話の分かる企業なのだろうか。
企業に所属している社員が一番理解していると思うが、能力開発も新しい発想も副業をやらなくてもできることだ。
一部社員が勤務時間外に細々とやっている副業が、企業全体の士気を高めることはない。

熱意がある社員は日本はたった6%、139カ国中132位と2017年に米ギャラップの調査があった。
勤勉と言われた日本のサラリーマンは、実はやる気などハナから無いのがバレバレで、その社員達を副業が奮い立たせてくれることはない。
本業ですらやる気がないのに、勤務時間外にフルコミットの副業をやるなど無理な相談だ。
やる気がなくとも、オフィスに長時間居ることで働いていることをアピールしていた。
ましてや、リモートワークの推進で、本業の「長時間労働」のアピールに危機感を募らせるサラリーマンは、副業どころではない。
紙書類の確認や押印のために、いそいそと出社する理由を考えることで頭がいっぱいだ。

『優秀な人材を確保する』とも企業は副業解禁をアピールはするが、優秀な人材には給料を上げてやればいいだけの話ではないのか。
優秀な人材には週休三日をさらに認めれば、家族と過ごす時間が増えていいだろう。
優秀な人材には本業に集中できる環境を作ってやれば、副業は必要ない。
そもそも、働き方改革は優秀な社員を逃がさない為の施策のはずだ。
しかし、大多数を占めるそこそこレベルの社員のやる気を削ぐわけにもいかないから、やるもやらないも各人の自由の副業が働き方改革の選択肢ということか。
結局のところ、お堅いイメージの大企業の相次ぐ副業解禁は、昔と変わらぬ社内外への配慮と横並び意識が産み出したものだろうか。

高給取りで優秀な人材は副業を必要とせず、ローキャリ人材はプロの副業ができないとなると、そこそこレベルがプロの副業の担い手となるのだろう。
給与所得の本業はぬるま湯企業で(多くの人はこれをホワイト企業と呼ぶ)、副業の業務委託契約はハードな企業と締結すれば、日々刺激があって楽しいはずだ。
本業も副業もフルコミットで、副業解禁や容認企業に所属していても黙ってやることが副業の基本には変わりない。
そして何よりも、本業あっての副業であることを忘れてはいけない。

2018年12月に日経ビジネス電子版で『2019年に「副業ビッグバン」が来る』と記事が掲載された。https://business.nikkei.com/atcl/opinion/16/091400077/121700003/

副業はある程度のブームとなったが、早くも終焉を迎えようとしている。
副業ブームの2020年の終焉は昨年末には予想はされていたが、新型コロナウイルスの騒動が終焉を加速させてしまった。

副業解禁で心がざわついた人は、コロナ騒動以前から薄々気がついていた。
人生100年時代を副業で切り開けるどころか、副業は本業の代わりに全くならないことを。
そして、就社したはずの企業から与えられた武器が、副業の権利のみであることを。

コロナ騒動は副業ブームを終わらせるどころか、副業を『勤務時間外のアルバイト』に名を変えさせてしまいそうな勢いだ。
起業家の『西麻布ウェイウェイ』と比べ、細やかな『副業ウェイウェイ』は風前の灯火のように見える。
そのウェイウェイ達が退場した後、本格的なプロの副業新時代が幕を開けるだろう。
アルバイトと副業の二極化が進み、勤務時間外でも副業による格差が拡がろうとしている。

(副業はどこから来たのか 副業は何者か 副業はどこへ行くのか おわり)f:id:sehaooooo:20200315142812j:plain