正社員フリーター × 複業のBLOG

出世を目指すのとは違う、自由に働く努力 それが正社員フリーター × 複業(副業)

拙著『積極的副業人材』 http://amazon.co.jp/dp/B08BNJP42X/ 出世を目指すのとは違う、自由に働く努力。それが正社員フリーター × 複業。誰でも、もっともっと自由に働ける。外資 × バックオフィスで自由な正社員を20代から実践。40代後半になって、働き方、転職、複業(副業)のアウトプットを始めたこの頃。働き方の流行には注意喚起もする。 Twitter @ISehaooooo

予防の中の正社員フリーター

「予防」というものは本当に地味で忍耐を要する作業の繰り返しと、新型コロナウィルスは教えてくれている。
そして、予防という処置を喜んでくれる人は少ない。
それは他人に不便を強いることでもあり、人の成長を妨げると思われ、疎まれるからだ。
よく比較されるリーマンショックとコロナ禍の最大の違いは、どこにあるのだろうか。
筆者は、迫られる対応が是正処置に重みを置くのか、予防処置に重みを置くのかの違いではないのかと考えている。

是正処置は、起きてしまったことを再度起こさないようにすることで、「同じ過ちを起こすな」と、日ごろからよく耳にすることでもあり、そこには失敗が提示されているので、分かりやすい。
また、「失敗してもいいからやってみろ」は、是正処置を前提にした助言ではある。
ただし、発言している側の人間は、相手が失敗しても無傷で済む場合があるので、誰から発せられた言葉かを見極める必要がある。
是正処置を考えず、「やらないで後悔するより、やって失敗して後悔したほうがいい」という結論にジャンプしては、自己責任論者が失笑し手ぐすねをして待っているだけだ。

予防処置は、まだ起きていないことを予測し、起きないようにすることなので、是正処置よりも分かりにくい。
新型コロナウィルス対策は、この予防処置により重点がおかれている。
起きていないことに対して、他人に不自由を強いるような行為は、是正処置よりも反発を生むことが容易に理解できる。
予防はリスク管理によってなされる処置であり、そのリスクを評価するのはその人次第だ。
パチンコ屋に行くなと他人が言ったところで、あえてリスクを享受しようとする人はいなくならない。
感染リスクの評価がパチンコをする楽しみよりも低いと結論づけたのなら、その人はパチンコ屋に足を運ぶだろう。
その人がウィルスの正しい知識を得ているかどうかは関係がないし、未知のウィルスに対して誰も本当に正しいことなど分かっていないのだ。
予防処置の程度で意見が分かれるのは当然で、一方は自粛警察となり、もう一方はコロナ脳と他人を馬鹿にする。
しかたがないので、要請という折衷案が持ち込まれる。
「ほら見ろ、私が言っていた通りコロナなどたいしたことがなかったじゃないか」と、この禍が一段落したら吹聴する人が雨の後のタケノコのように出てはくるだろう。
一つだけ言えることは、そのような人たちもリスクの評価をしていたわけでだから、新型コロナウィルスを恐れていたことだけは確かだ。

『謙虚さと好奇心を持って恐れを探求する。』
NHK BS1スペシャル 禅×21世紀 の放送のなかでの川上全龍さんの言葉。
この予防の中の正社員フリーターとしては、眼を見開いた瞬間であった。
己の心の中にある立入禁止のロープの先には何があるのか、探求していこうではないか。

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