競馬界のスーパースター、武豊騎手は私の1歳年上だ。
私が高校生の時から既に大活躍していた。
私の競馬歴は、ほぼ武豊さんが騎手として競馬場にいる歴史なのだ。気がつけば、
私の競馬観戦歴はもうすぐ40年を迎えようとしている。
その武豊さんが、20代、30代、40代、50代でも制覇したのは日本ダービー。
私でも20代、30代、40代、50代でも制覇したものがある。
それは転職だ。
50代での制覇は、ドウデュースとの武豊さんより、私のほうが1年半ちょっと早かった。
武豊さんのダービーは、20代で1回、30代で3回、40代で1回、そして先日50代で1回。
私の転職は、20代で1回、30代で3回、40代で4回、50代で1回だ。
20代、30代は同じ数だけれど、40代で私が差をつけた。
武豊さんは6回だけれども、私は9回。
回数だけなら、私は武豊さんに勝ってますかね!?なんてね。
キズナが勝った2013年のダービーの日曜日の午後、私は次の転職先となる企業の担当者からメールをもらったことをよく覚えている。
武豊さんは、勝利ジョッキーインタビューで「僕は帰ってきました!」と、大歓声に応えていた。
それを聞いて、私も次の転職先に向かう気持ちになった。
そうだ!転職とは、新たな活躍の場に帰っていくことなのだ!と、あの時に確かにそう感じた。
活躍を所望しない人にとって、転職は”ただの仕事探し”だ。
♪仕事探しはインディード♪と、鼻歌でも歌っていてちょうだいな。
40代、50代でも発走ゲートをくぐって転職をスタートできるのだが、おっさん馬、おばさん馬がそうしないのは、怠けた仕事の習慣と無駄なプライドのぜい肉のせいだ。
ゲートの中に納まる勇気もない。
面接をする側として、「年齢が年齢だし、落ち着いて働きたい」と、本音をチラリと垣間見せてしまう求職者を目撃する。
40歳以上だと、「もう年だから、ほどほどに働きたい」としか聞こえない人が多いので、面接で要注意だと思う。
30代でこれを口にすると、スタート直後の落馬で競争中止となってしまう。
何歳になってもやろうとすればできること、それが転職だと思っている。