45歳ぐらいの人材と面接をする機会が多いと、4種類に分かれると気がつくことがある。
自分のキャリアを普通に盛る人、自分のキャリアを振り返ってその不運を嘆く人、年齢を言い訳に自分のキャリアを考えることを止めたい人、そして他人のキャリアに夢中な人の4タイプだ。
社会を出て20年も過ぎた人材は、いずれこうなるのかと考えながら、面接をしている時間がある。
45歳を過ぎて自分のキャリアを普通に盛る人は少数派だ。
35歳から42歳ぐらいが一番自分のキャリアを盛る。
自分のキャリアを盛ることは、許容範囲内であれば、それは異常なことではなく、より良いキャリアを求めるのなら普通のことだ。
20代、30代にはそれは「背伸び」をする状態と形容されて、微笑ましい場面に遭遇することもある。
45歳を過ぎて自分のキャリアを盛る場合は、必ず「証明」が必要となる。
その証明に偽りありと判断されれば、背伸びをしている若手が、そのポテンシャルを買われてオファーを奪うことになる。
自分のキャリアを振り返ってその不運を嘆く人は、過去に受験や就活の成功を含め、それなりに将来を嘱望されていた一時期があった人に多い。
まあ、ご本人が嘆くほど不運なキャリアの足跡ではない。
転職で嫁ブロックに遭う人はこのタイプに多いと思う。
もう一度復活を期する準備を整える前に、すっかりひねくれてしまったマインドを矯正するのに無駄な時間を費やすと、キャリアの中年迷子となってしまう。
年齢を言い訳に自分のキャリアを考えることを止めたい人は、「これを最後の転職にしたい」とか「次の転職先は長く働きたい」と面接で口にする人だ。
それが面接でアピールとなると勘違いしている人もいる。
年齢を言い訳に、もう自分のキャリアを考えるのはメンドクサイという本音が見え隠れするツマラナイ人材だ。
社会人になりたての頃は「自己実現のため」に働いていたのに、いつの間にか「生活のため」に働くことが大人なんだと自分自身に言い聞かせ、くたびれてしまった人。
自己実現と生活の間にある沢山の凄く大切な事を、学ばなかったというか、何歳になっても幼いというか、そんなタイプの人材だ。
そして40代を過ぎても他人のキャリアに夢中な人は、政治好きや評論家タイプの傾向があるので、入社させたところで使えない老害になるだけだ。
それでも、職は失ってはいないけれど活動をしている人はマトモなほうだ。
リストラや早期退職の憂き目に遭っている企業の中には、自分を美化しすぎの人材もいる。
「覚悟はできています」とカッコつけずにさっさと行動しろ。